新霽シリーズ 過去の展覧会
 日本が世界に誇る漆芸は、縄文の昔から連綿と受け継がれてきました。その技法は多岐に亘り優れた作品が数多く残されています。特に蒔絵は日本特有の芸術として、海外でも高く評価されてきました。
 しかしながら、近年は人々の関心が薄れているように思われます。それ故、皆様に少しでも漆の艶や温もり、技の素晴らしさを再認識して頂き度「新霽」と銘打った展覧会を開催してまいりました。
 今後も折に触れ、皆様に新たな魅力をご紹介する展覧会を企画してまいりたいと考えておりますので、ご指導やご意見を賜ります様よろしくお願い申し上げます。

「新 霽」

『春 山 鳥 啼  新 雨 天 霽』

     「新霽」とは、北宋の詩人・黄庭堅の詩より想を得て、春、柔らかな恵みの雨が   
      やんで空がすっきりと晴れ、新たな光が射す情景を思い浮かべ、霞の中から光り   
輝く清新な世界が誕生する事を願いこの語を冠する事と致しました。 
   


                     
                     
         




              





展覧会名 会  期  内            容 
 「塗師喜三郎の系譜−
     赤地友哉門下展」
平成19年4月24日
 から4月30日
 近代塗師の名工「渡辺喜三郎」の業績を顕彰し、その流れを汲む人間国宝「赤地友哉」門下6名による展覧会を開催。出品作家は、赤地友敬・池田巖・大西勲・照屋和那・本間幸夫・増村紀一郎。参考展示として、喜三郎や赤地友哉、田所芳哉、増村益城等一門の作品も展示。
「柴田是真生誕二百年展」  平成19年7月13日
 から7月19日
 
幕末明治を代表する蒔絵師で、画家としても高い評価を得ていた「柴田是真」の生誕二百年を記念して、多くの所蔵家のご協力の下厳選した作品50点余りを展示。特に戦後初公開となった作品が多く、研究の一助になれば幸いである。是真は海外でも人気が有る為、その反響の大きさには驚いている。参考展示として一門の作品も展示した。 
「手わざ−漆の試み」  平成19年10月19日
 から10月25日
 
日本工芸会東日本支部の有志20名による展覧会。各々の作家が自分の特色を生かした作品を展示。出品作家は、岡村康子・奥窪聖美・長内洋三・勝又智・工藤隆志・佐藤達夫・須藤靖典・田口義明・築地久弥・鳥毛清・根本曠子・藤田正堂・増村紀一郎・松田典男・松本達弥・松本法子・松山継道・水上修・三好かがり・室瀬和美。 
 「挑む−漆芸の創造」 平成20年1月16日
 から1月22日
 
新進気鋭の作家11名による漆の可能性を追求した作品の展覧会。伝統の技を継承しながら、それを現代に生かす工夫が垣間見られた。今後の活躍に期待したい。出品作家は、新義隆・喜三誠志・坂口彰緒・芝山佳範・杉村聡・中島和彦・古込和孝・宮崎佐和子・
若島基京雄・若島英孝・若宮隆志
。 
 第二回「塗師喜三郎の系譜−赤地友哉門下展」 平成20年4月19日
 から4月25日
 
第一回展に引き続き、渡辺喜三郎の系譜に連なる赤地友哉門下6名による展覧会。紙や曲輪、樹木、竹、皮など多様な素材を用いた温もりのある作品を多数展示。出品作家は、赤地友敬・池田巌・大西勲・照屋和那・本間幸夫・増村紀一郎。 
 「彩華」
     色彩ゆたかな創造 
平成20年7月10日
 から7月16日
 
伝統的な讃岐漆芸を継承しながらも、彫漆、蒟醤、存清といった技の伝統を現代の感覚に活かした作品を多数展示した。その豊かな色彩には目を見張る程であった。出品作家は、伊賀寛泰・石原雅万員・大谷早人・北岡省三・佐々木正博・竹内幸司・西岡春雪・松原弘明・松本光太・矢木伸佳・山下哲二・山下義人。 
「手のひらの宇宙」  平成20年10月25日
 から10月31日
 
作家の手のひらには、無限の宇宙が潜み、新たな物の母体となって様々な作品が生み出される。或る物は広大な拡がりを見せ、或る物は凝縮された深みを感じさせる。伝統の継承と斬新な発想が融合した作品を展示。
出品作家は、青木洋介・荒木光信・井波純・内野薫・小椋範彦・小林弘和・田口義明・西塚龍・三田村有純・山村慎哉。 
第二回
「挑む−漆芸の創造」 
平成21年1月20日
 から1月26日
 
昨年に引き続き、輪島の若手漆芸作家による意欲的な作品を展示した。伝統的な変塗に新たな工夫を凝らした物や現代に合った素材、形態に蒔絵や沈金を施した作品等、漆芸の今後を考える展覧会となった。
出品作家は、新義隆・喜三誠志・坂口彰緒・芝山佳範・杉村聡・中島和彦・古込和孝・宮崎佐和子・若島英孝・若宮隆志。 
 「青木洋介 乾漆の美」 平成21年10月16日
 から10月18日
 
「2009東美アートフェア秋」に於いて、新進作家青木洋介の個展を行いました。東京芸術大学在学中に、与えられる全ての賞を受賞した才能溢れる作家を多くの方にご紹介出来嬉しく思っています。乾漆という技法は古より仏像制作に用いられてきましたが、その堅牢さと優れた造形表現を生かしながら、主題となった生物の生命力を「守箱」という作品に表現した。 
 「漆−近代の作家達 U」 平成22年4月12日
 から4月18日
 
世界的にも評価の高い幕末明治期から昭和初期にかけての代表的な作家による作品を展示。この時代の技術の水準の高さや優れた意匠には目を見張るものがある。十年前の第一回展に続いて、有名作家のみならず、時代に埋もれた作家や作品をご紹介出来た事は大きな喜びである。。 
「彫嵌−美しき匠の技」  「平成25年10月8日
から10月14日
 
 「彫嵌」とは、彫刻を施した物を嵌め込むという高度な技術と洗練された感性が要求される手法です。これまで一つの分野として取り上げられる事が無かった「彫嵌」作品をご紹介したいと企画致しました。
主な出品作家は、野原貞明・旭玉山・木内喜八・木内半古・木内省古・青仙一秋等。


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